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租税特別措置の適用実態調査 30年度に最も使われたのは?

2020/03/09

 財務省はさきごろ、平成30年度の「租税特別措置の適用実態調査の結果に関する報告書」を国会に提出した。

 同報告書は、平成30年4月1日から平成31年3月31日までの間に終了した事業年度または連結事業年度において適用を受けた法人税関係特別措置について、適用額明細書に記載された事項を集計することで、その適用の実態調査の結果をまとめたもの。

 それによると、適用額明細書の提出があった法人数は、126万8855法人(単体法人126万7749法人、連結法人1106法人)で、前年度より3万7466法人の増加となった。適用件数は法人税関係特別措置86項目について延べ198万4486件で、前年度より6万1862件増えている。

 措置ごとの適用概況を見てみると、中小企業者等の所得金額のうち年800万円以下の金額に対する法人税の軽減税率を15%(本則:19%)とする「中小企業者等の法人税率の特例」が最も多く使われ、適用件数96万103件(前年度93万1720件)、適用額は3兆7662億円(同3兆6175億円)だった。そのほか、適用件数が多かった租税特別措置は以下のとおり(カッコ内は前年度)。


「中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」
  適用件数54万9940件(53万1317件) 適用額3148億円(3021億円)

「特定の基金に対する負担金等の損金算入の特例」
  適用件数19万9087件(17万9269件) 適用額2411億円(2269億円)

「給与等の引上げ及び設備投資を行った場合等の法人税額の特別控除」
  適用件数13万1201件(12万977件) 適用額3525億円(3849億円)

「中小企業者等が機械等を取得した場合の法人税額の特別控除」
  適用件数2万8311件(3万2487件) 適用額186億円(230億円)

「中小企業者等が機械等を取得した場合の特別償却」
  適用件数2万6323件(3万4548件) 適用額2408億円(4194億円)

「中小企業者等が特定経営力向上設備等を取得した場合の特別償却」
  適用件数1万8631件(1万752件) 適用額6083億円(3388億円)

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